【新唐人2011年8月24日付ニュース】故宮博物院。実は北京と台湾の台北のそれぞれにあり、どちらも中華民族の文化財を所蔵しています。しかし最近、北京の故宮博物院では展示品の破壊や転売など、スキャンダルが多発。その背景を探ってみましょう。
先日、北京・故宮博物院の職員だと名乗る人物が中国メディアに対し、博物院の書物が一部紛失したことを上司に告げたものの、情報が握りつぶされ、調査もされなかったと告発。これに対し、故宮博物院の責任者も、確かに100冊以上の書物が掛売りに出された恐れがあると認めました。さらに、故宮博物院の通常の書籍はこれまでずっと、文化財として管理されておらず、2004年にようやく確認作業が始まったと釈明しました。
北京の故宮博物院では、今年の5月以来、事故とスキャンダルが尽きません。文化財が盗まれたり、旗に書かれた字が間違っていたり、故宮の一角にある宮殿が金持ちのサロンになったり、文化財がオークションにかけられたり、重要文化財が壊されたり、屏風が水につかったりするなどです。
中国の骨董について詳しい張さんは、北京の故宮博物院について、もうすでに一流の文化財を所蔵できるような機関ではなくなったと酷評しました。
中国・骨董専門家 張さん
「あの種の場所は文化が豊かで、管理も厳しくなくてはならず、各面で一流の管理、一流の所蔵品、一流の人材が必要ですが、もうすでに違います。人材 設備など、盗難が簡単にできてしまいます」
北京故宮博物院のスキャンダルが尽きない中、ネットでは、北京故宮博物院の管理を台湾の台北故宮博物院に任せるべきだとの声も登場。中国大陸のメディアも、次々と台北故宮博物院にまで足を運び、そのトップ・周功鑫院長に取材をしています。
北京と台北、二つの故宮博物院のトップの学歴を見てみましょう。台北の周功鑫院長は、考古学博士、芸術研究所修士、フランス語学士と華やかです。一方、北京の鄭欣淼院長は、学士に過ぎません。
中国の新聞、国際先駆導報も台北故宮博物院の財務報告についての記事を掲載。台北故宮博物館の年次報告書には、チケット収入額から細かいお金の使い道まで、支出や収入が詳しく記されています。しかも2007年から2010年までの報告書はみな、ネットで公開されています。
台北故宮博物院・書画処 李玉珉・副処長
「台北故宮博物院は設立以来、北京からずっと南下し、南京から四川 貴州へ行き、台湾へ渡りました。文化財は一つも紛失しておらず、壊してもいません。同僚たちは初期 厳しい環境の下でも、文化財を最優先にしてきました。どれも中華民族の血と汗であり、中国文化の真髄である、これは共通認識です」
同じ故宮博物院でありながら、北京と台北では、文化財に対する態度、扱い方が対照的です。これについて評論家の陳思敏さんは、「北京の故宮博物館や管理責任者はみな官僚で、何も知らないずぶの素人である」と指摘。よって、文化財の保護や安全、管理に対する専門的な知識が欠けており、標準化された作業手順もありません。結果、文化財を入れる箱が空かどうかも確認しないで、10体余りもの仏像を捨ててしまう事故が起きたそうです。何か手落ちがあったとしても、内部調査の制度ができていないため、互いにかばいあい、内部でもみ消してしまうと酷評。
さらに探っていくと、これはモラルのなさにつながるともいいます。中華民族の文化財を大切に守るのではなく、それを金儲けの道具としてしか見ない、これが一連のスキャンダルの背景にあると指摘しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
www.ntdtv.com/xtr/gb/2011/08/22/atext577357.html.-【禁闻】故宫.故宫.html





















